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ゆずりん、鹿児島へ飛ぶ

2003年3月9日

 第一話

 行ってきました、鹿児島へ。合言葉は「しろくま」。昨年、初めてサマーカレッジが開催されたのですが、そこでの流行語が「しろくま」。えっ、何の事かわからない?う〜ん、是非一度さぐってください。次回に答えをお知らせしましょうね。なお、わかった方は音楽センターユズリン係まで、って何も景品はありませんが。

 

 まあ、しょっぱなから大変な鹿児島行きになってしまいました。というのは、取材攻勢が続き、やや体力・気力の消耗が激しかったゆずりん。どうも、目覚めが悪かったんです、何日も。もっと眠っていた〜いという感覚です。しかし、そこは仕事に対する責任感の強いわたくし(ほ、ほんとうさ)。多少の無理をおしても歌っていたんです。

 羽田に着く前からどうもかったるい。熱が出てきたようで、だるいんです。搭乗するやいなやダウン!客室乗務員さんに迷惑かけながらも、なんとか鹿児島空港に降り立ったのでした。ね、うそでしょ〜!って、寒いんだもん。南国じゃないの? 迎えに来てくれていた先生が言うには「昨日からですね、急に寒くなったんですよ」・・・。

 それでも、宿泊地の枕崎へと送ってくれました。しかしです、しかしですよ。遠い! 何も通らないような静かな道を延々と2時間。いや、それ以上か。いけない、ここまで詳しく書いていると、終わらなくなってしまう。

 というわけで、枕崎小学校の先生方が待っていてくださる居酒屋に到着したのでした。校長先生をはじめ、半分以上の先生方が歓迎会を催してくださったんです。出てきた料理は、この地を初めて訪れた人だけに出すと言う、かつおの「びんた」。簡単に言うと、かつおの頭の部分を塩茹でしてある料理です。うわあと驚いていると、「まずは、目玉からどうぞ」。食べましたよ、はい。溶けるような感触でした。地鶏のさしみが熱のある口にもおいしく感じましたね。僕がまったく呑めない代わりに、音楽センターの中根さんがしっかりと呑んでくださいました。本当にいつも無理をさせてしまい、ゴメンナサイね、中根さん(いやいや、何をおっしゃる、中山君。いつでも、呑むくらいならしまっせ)。

 で、本題の学校コンサートですが、久々の野性味あふれる子ども達でした。始まる前から体育館にたくさんの子ども達が集まってくるんです。口々に「ゆずり〜ん」と叫んでくれるんですね。しかし、どうも変な声が聞こえるんです、「ゆずちゃ〜ん!」と。ちょうど変声期に入る頃のような、大人っぽい声が。こ、こわいと思いながら、体育館のそでの控え室に隠れていたら、なんと裏を回って5〜6人の体の大きな六年生男子がみんな、窓ガラスにほっぺたや口をくっつけて、僕を見ていたんです。その声の正体は、その子たちでした。とりあえず、握手をして消えていただきました。

 そんなふうですから、コンサートが盛り上がった事、言うまでもありませんね。たった一人の先生が他の先生方を説得して、実現させてしまったんです。このパワーは、いったいどこから来るんでしょうね?一度決まったら協力を惜しまないという先生方で、あったかな気持ちで去る事ができました。

 さあ、翌日は出水養護学校の先生方が実行委員会を作って取り組んでくれたコンサートです。朝、出水の駅で代表のFくんと待ち合わせのはずでした。中根さんと、初めて乗った特急「つばめ」に感激しながら改札を抜けました。しかし、その姿は見えません。おかしいなあと口々に言いながら、とうとう駅舎を通り抜けてしまいました(小さな駅なんです)。すると、どうも左側にあるベンチに、うごめいている物体があるんです。いえ、いるんです。係わり合いにならない方がいいよね、と中根さんに目で合図を送りつつも、どうしても気になって仕方ありません。近づいてみたら、ベンチの上に置いてある札を取りたかったようなんです。でも、うまくつかめない。それもそのはず、ぬいぐるみを着ているからなんです。手の部分が物をつかむには不向き! ああ、かわいそうなトトロのぬいぐるみ。

 

 僕はその札が気になり、書いてある文字をじっと見つめてしまいました。するとそこには、「ゆずりん・なかねさん ようこそ」と書いてあるではありませんか! ああああっ! まさか、このぬいぐるみの中にはF君が入っているのか・・・。名前を聞いてみたら、そうだったのです。もう大笑い! あのF君がこんな事をしてくれるとは・・・。

 感激と言うよりも、F君を置き去りにしてでも、早くその場を立ち去りたいゆずりんなのでした。それで、反対側のポストにはなんとビデオが。「仲間の先生が、このぬいぐるみを着て迎えに行けって言うんです。そして、本当にやったのか証拠のビデオを撮って来いって。」

 しかし、後でこの件について、大変な事実が発覚したのでありました。つづく・・・。