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おぼっちゃまの優雅な夏の思い出

2004年9月10日

 みなさん、お元気でしたか?

 本当にごぶさたしちゃって…。何回もこのページを覗いてくださったのに、一向に更新なし!ごめんなさいね。書く気力さえなかったほど疲れていたんです、お許しを。そんな僕も、秋に向かって、おかげさまでまるまるしています。ご安心ください。うちの体重計がね、壊れちゃったみたいなんです。かつて見た事のないような、大きな数字が表示されるんですけど…。

 まあ、この夏は疲れ果てました。自分で自分を「天才おぼっちゃま」だなんて言ってきましたが、さすがに年齢はごまかせませんね、はい。からだは正直です。寝ても寝ても、寝足りないのです。さっき寝たと思ったら、あっという間に朝。だいたい、人間だって動物の一種でしょ?暑い時には休ませないとねえ。それなのに、ああ、それなのに、どうしたことか、このスケジュールの過密さ。
 でもこれは、春の研究所会議でみんなが合意し進めてきたわけですから、文句は言えません。しいて言えば、引き受けてしまったおぼっちゃまが悪いのです!ええ、ええ、そんな事は百も承知ですよ。でもね、でも、こんなにきついとは…!。来年は考えますよ、もう少し楽な日程になるように(しかし、なぜか、手招きしながら微笑んでいるピカリンが見える〜!)。

 サマカレは鹿児島からのスタート。
 コンサートも企画してくれるし、父ちゃんもいるし、居酒屋ユズリンもあるし、そんな仲間達と共に作り上げていくので、鹿児島からのスタートはなんの心配もありません。しいて困った事と言えば、宿が山奥なんです。近所に食堂がないんです。本当にこの道なの?この道を行けば、宿があるの?という気持ちになってしまうほどの山奥なんです。自然環境はばっちり、それ以外はさっぱり!
 でも、焼酎を買いに連れて行ってもらったコンビニが良かった(幻の焼酎なんだって)。地元のおじさんっていう感じで、暖かくて人間くさくて、本当に良かった。宅配便の発送の仕方を知らなくて、このおぼっちゃまが教えてあげたのでした(店の控え用の紙を渡そうとするからね)。都会のコンビニは、マニュアルだけの応対だものね。駅の自動改札もどうもなあ。あ、そんな話じゃなかったね。これは、またの機会にしましょうね。

 飛行機にもよく乗りました。乗らねば移動が間に合わないから、目をつぶりながら乗ったんです。鹿児島、博多、仙台から大阪(バスより小さな飛行機で。怖かったあ)。
 そして、北海道にも着陸したのでした。
 根室でのコンサートです。さ、寒い!だってさ、16℃なんですよ。「涼しさを求めて、でっかいどう、北海道」のはずが、「暖かさを求めて、震えるぞう 北海道」に変わってしまったのでした。二度目の根室ですが、前回は小学校コンサート、今回はホール。でもですね、会場に入っても、今日の催しものの欄に何も書かれていないんです。通りかかった会館の方に尋ねても「今日は、何もないんでないかい」え〜っ!じゃあ、僕は何のために北海道まで来たのかい!そりゃ、ないっしょ…と嘆いていたら、判明しました。単なるミスだったのでした。記入漏れってやつ?小ホールで無事に開催されたのでした。ああ、良かった。
 主催者の方も気にかけていたお客さんの数ですが、50人くらいかと思いきや、ほぼ満席に近い人が来てくださったんですよ(え、定員?それは、企業秘密なので教えられません、はい)。根室の子ども達が、新曲の『きっとできる』をすでに歌えていたのには、驚いてしまったのでした。ある小学校で歌ってくれていたんです。こういうのが、一番ありがたいです。

 せっかく来た北海道。寄り道もしましたよ。いちばんのお勧めは、羅臼とウトロの間にある「熊の湯」!川沿いにある立ち寄り湯で、地元の漁師さんとの語らいも、旅ならではのあったかさです。熱い湯でしたが、しっかりと浸かってきましたよ。
 帰りの空港では、レストランでカレーを食べていたら、運んでくれたおばちゃまが「あなた、テレビに出ていた方でしょ?観たわよ」と、いきなり話しかけてくるじゃありませんか。思わず、「は、はい」と素直に答えながら、「しまった、カツカレーにすればよかった」と悔やんだのでありました。
 「テレビ寺子屋」はこわいです。だってさ、早朝番組だから、僕のことを知らない、年齢の高めの方がけっこう観ていらっしゃるんですよね。本当、こわいです。で、でもさ、これからは、もしかして、子ども達だけのアイドルじゃなくて、おじいちゃんやおばあちゃんのアイドルにもなれるって事!? うわお、ますますはりきるぞ〜!

 8月も半ば、静岡県富士宮市で先生方の勉強会がありました。その記念講演という形でコンサートに呼んでいただいたのですが、大失敗の連続です。なんたって、会場に着いたら、ないんです、衣装が!忘れちゃったんです、持ってくるのを!仕方なく、急いで近所の洋品店(いい響きでしょ)に駆け込み、それらしい物を購入し(この僕が見てもおとなしいデザインの服でしたが)、事なきを得ました。
 会場は幼稚園の小さな体育館。窓を全開にしても暑くてたまりません。参加しているみなさんも、汗を流しながら絶えずうちわを振っているほどです。その中での90分のコンサート。いつものように踊り、歌い、手遊びです。終わった時にはからだじゅう汗びっしょりで、あたかも、おねしょをしたかのようです。ズボンの換えもないので、これまたスポーツ用品店でジャージを求めました。ここまではいいんです。しかし、また、気づいたんです。かばんを忘れたことを…!。楽譜やハチミツなどが入っている、いつもの黒いかばんを会場に置き忘れて歩き始めていたのでした。
 完璧に「脳内疲労」。今思い出しても、ぞっとするほどです。こうやって、そのうち歌の歌詞まで忘れていくのかと…。

 そんなこんなで、脳内疲労と、腰痛、膝がくがく(サポーターなくして踊れない)、寝不足、目が腫れぼったいおぼっちゃまのサマカレは続いていったのでした。

 そんな、だらだら状態を吹き飛ばしてくれたのが、夏休みも終わってしまう頃の、静岡市での「Hotひといきコンサート」だったんです。市役所ロビー、12時からの1時間。まさに、昼時です。早い人は10時前から席取り。飲み物よ〜し、おやつよ〜し。まいりました。公開リハーサルなるものを初体験させてもらいました。開演前からリクエストをいただき、その場で歌ってしまうという、お調子者のおぼっちゃまでした。
 始まったら、まあ、人、人、人。
 その多さに圧倒されてしまいました。見えない所にまで、人がひしめき合っているんです。しかも、みなさん素敵な笑顔を贈ってくださるんです。大きなガラス窓に面したロビーで、道行く会社勤めの方々も足を止めて、なんと、一緒に口ずさんでいるではありませんか!びっくりしました。『きみとぼくの間に』の知名度は、静岡市では相当なもののようです。
 子ども達やお母さん方、先生方ならばいつものコンサートと同じなんですが、この日ばかりは、おじいちゃんやおばあちゃん、ネクタイ姿のお父さんと、かつて味わった事のないような面白さがありました。
 13時までなのに、アンコールがあってしまったため、2曲も歌ってしまったのでした。待っていてくださるって、本当にうれしいです。身にしみました。機会があったら、また出演させていただきたいコンサートでした。

 サマカレ最後の会場は、神戸。
 燃え尽きました。涙があふれて困りました。まっちゃんの大きな背中に隠れながらも、感動に震えていたのでした。ああ、似ている!高校時代のクラブ活動を引退する日のような、小学校を退職する日のような!ステーキの最後の一切れを口にふくむ瞬間のような…。ああ、似ている!
 そして、夕方4時ちょっと過ぎ、夕陽が差し込む体育館のステージに、そっとマイクを置く、いたいけなおぼっちゃまなのでした、はい。

 最後に、青い枯葉を噛みながら(うん、どこかで聞いたことあるぞ)、天才おぼっちゃまは、この優雅な夏に思いをはせるのでありました。
「こんなにハードなのに、どうして、どうして痩せないの?誰か、おせ〜てちょ〜だい。」