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最初の一歩

2011/04/05

たくさんの 人が集えば 風動く へんちゃか ぺんちゃか

手作りの看板も完成!空も快晴!

募金箱の準備もよし!なんだか、歌い始めた頃を思い出させるような、そんな朝だったのです。
緊張、不安、責任…、もう、朝から、走り出したいような心もち!

会場は、9時からしか開かない…とは、わかっているのに、つい、早く到着してしまうのでした(あ、走ったのは自動車ですよ~)。しか~し、すでに、そこにはスタッフが勢ぞろい!しかも、がんがん、自分のやるべきことを遂行しています(さすが、その道のプロ!)。


たくさんの方が、募金に協力してくださいました。な、何をしたらいいんだろう?…なんて、おろおろしていれば、
「中山さ~ん、ピアノにするか、キーボードにするか、決めてくださいね~!」
という、音響チーフ、モロちゃんの声が。
あ、そうか。それだっけ!
ピアノのふたを開け、ようやく、音を聞くのでした。

決めていたんです。
みんな、手弁当での参加。
一円も使わずに、すべてを寄付に回そうって。
だから、ピアノの調律も頼めなかったんです。


そういうわけで、僕のすべきことは、ピアノが使えるかどうかをまず確認することなのでした。そして、これが、この日の最大の仕事なのでした、はい(歌わないのかい!)。

正昭くんも、朝早くから駆けつけてくれましたよ音響、照明も、それぞれの持ち場で、誰の指示もなく黙々と動きます。
「ユズリンの音楽日記」互助会のみなさまも、椅子並べや、新しいダンスの練習に励みます(それも、外の駐車場で!)。仕事の分担をしたわけでもないのに、看板やら募金箱まで、あたかも計画してきたかのように、まあ、進む、進む。

なに?
ぼ、ボク?

ボクはですね、真面目に練ってきた、この日の内容を関係諸氏(か、かっこいい!)に配り、「じゃ、よろしく!」と絆を確かめ合うのでした。で、やっぱり、まだボクの出番はないので、とりあえず、控え室の和室に行ってみれば、なんと、テーブルの上には、お茶のセット、お昼のおにぎり、お菓子や果物まで、まあ、たくさんの食材が並んでいるではありませんか!そのわけは、今村(じいじ)ファミリーの皆様が、準備してくれていたのです。


「ど、どうしよう。ボクも、一応、おにぎり作ってきたんだけど。」
ええ、ええ。
ボクもですね、いくら手弁当とはいえ、中には、忘れてくる人もいると思って、それはそれは早起きをして、昔、うちの祖母がにぎってくれたような、おかかと醤油で味付けしたご飯に、梅干、シャケを入れて、海苔で巻いた、簡単なおにぎりを8個、用意して行ったんです(あ、卵焼きもね)。

進ちゃんとも、この日の曲の打ち合わせを念入りに。しか~し、テーブルには、赤飯のおむすびが30個以上!
五目御飯のおむすびも、30個以上!
煮物もあるし、漬物まで!

それを見ていたら、自分のおにぎりが「どうのこうの」じゃなくて、温かさに、胸がはちきれそうになったんです。今は、コンビニがあるので、コンサートのお昼って、たいてい、そういうお弁当なんですね。みんな忙しいから、便利なものは活用します。でしょ?それは、それでいいのです。


ただね、なんだか、思い出したんです。
歌い始めた頃って、いつも、いつも、いろいろな方が、何かを持ち寄ってくださり、食べさせてくれていたなあって。

じいじも、緊張感の中、進行してくれます。ここでも、コンサートの準備が始まっていたんですね。働く人を支えてくれていたんです。
人の「手」が集まるってことは、こういうことだったんですね。つい、便利さを「当たり前」だと思いすぎていました。そして、「便利さ」が、必ずしも、人を大事にしえないということさえ、忘れていました。


みんな、みんな、震災のことが他人事に思えなくて、心が痛くて、なかなか笑顔になれない、一歩進めない、そんな人ばかり。あなたも、そうでしょ?

だから、それぞれが「何かをしたい!」って、感じていたんですね。たとえ小さくても、10人、20人と集まると、こんなにすごい力になるし、温めあえるんです!人って、すごい!

「ユズリンって誰?」と思いながらも、手遊びに参加してくださる皆様なのでしたこの日、集まってくださったのは、300人を超える方々。
ご近所からも、はるばる遠くからも、ラジオや新聞で知った方、ホームページを見た方、友達に誘われて来た方、一人ずつの思いを持ちながら、来てくださったのでした。


歌手の堀江さんは、「遠い空より近く」を。
ボクも加わっての「生命歌いましょう」では、すばらしいハーモニーをつけてくれました。

堀江さんも熱唱、ピアノの柴田さんとの息もばっちりです。互助会メンバーは、新しいダンス「ぐんぐんどこまでも」や「目覚める力」に挑戦し、踊ってくれました。

もちろん、進ちゃんも正昭君も、綿密なリハーサルをする時間が取れなくても、そこは、今までの付き合い!あうんの呼吸で、ピアノに合わせてくれます。


音響も同じだし、照明の「森の熊太郎」さんも、知らない曲があるのに、その雰囲気をがっちり、つかんでくれます。

さらに、じいじの司会進行は、いつにも増して、魂のこもった声。
そんな、じいじが、コンサート最後の曲「みんな輝け!」を歌い終わったとき、会場のみなさまに、伝えるのでした。

「生命歌いましょう」では、一緒に願いを込めて歌いました。「時計をごらんください。ちょうど、14時46分。あの震災が起きた時刻です…。」

なんと、みんなの思いが集まったコンサートの終了時刻が、あの悲劇の時刻と一緒とは…。
直接、被災された方、亡くなってしまった方、今も苦しい生活をしている方と、たまたま、違う所にいたから、難を避けられた僕たちは、「やっぱり、結びついているんだ」と思わずにはいられない、そんな偶然に驚き、さらに深い絆を感じるのでした。

このコンサートで、終わったわけではありません。
でもね、あの悲劇を知っている僕たちにとっては、間違いなく「最初の一歩」になったと思っています。昨日を忘れることなんかできないけれど、しかし、明日を夢見て、あきらめずに歩いていく「最初の一歩」に…。

この日、黙祷を捧げました。それぞれ思うことがあふれて…救援金も、驚くほどたくさん寄せられました。これは、SBS放送を通じて、被災地に送りますね。モロちゃん、ブースカ、じいじと一緒にSBSに行ってきます。


初めて、人の前で歌った『幸せってね』。
たくさんの人に届けたい歌のひとつになりました。
単純なことを歌っただけですが、でも、今、思い出したい気持ちだと信じています。

何と言っても、音響モロちゃんの力なくしては実現しなかったのです学研の講習会で出会った、心理カウンセラーの富田富士也先生が、メッセージをくださいました。

…「幸せってね」が、たまらなく今の気持ちを支えてくれました…

この歌と一緒に、勇気の一歩を積み重ねていきます。
少しずつ、笑顔になっていきたいから…。



あ、そうそう、東京でも、こんなことをしますよ!

つながりあそび・うた研究所 東日本大震災復興支援チャリティー みんなでつながって
♪泣くのはいやだ 笑っちゃおう♪

日時:4月16日(土)14時開演
会場:曳舟文化センター(墨田区)…京成線 形成曳舟駅下車1分・東武線 曳舟駅3分
主催:つながりあそび・うた研究所 042-479-1069


本当は、研究所の20周年記念を開く予定でしたが、計画停電もあり中止にしました。
しかし、こんな時だけど、お祝いしたいという強い要望があり、小さな会を開くことにし
ました。所長の二本松氏と、中山も参加します(町田は17日、大阪でチャリティコンサ
ートを開きますよ)。おしゃべりや歌など、ほのぼのとした時間を作っていきましょうね。是非、お越しください。お待ちしています。

ぐんぐんどこまでも、歌っていくぞ~!

うぐいすが 外においでと 誘ってる へんちゃか ぺんちゃか